fc2ブログ

見捨てられ不安が作用した、母による息子の殺害

13階建てマンションの最上階から、母親が5歳の息子を投げ落として殺害した事件について記事が出ていました。ノンフィクション作家・石井光太氏の『近親殺人―そばにいたから―』(新潮社)からの抜粋ですが、「見捨てられ不安」によってこの事件が起きたと私には理解できました。

「見捨てられ不安」とは、自分は親に捨てられるのではないかという心に深く根を下ろした不安です。乳幼児期に心の底から安心できる養育環境を得られないと、無意識に不安を抱えた大人になります。情緒的な虐待によって脳を傷つけられた状態です。

この母親は3回目の結婚で歳の離れた男性を選んでいます。それは、幼少期に満たされなかった愛情を欲して、人生を生き直そうとしている証です。しかし、子供が誕生したために、夫は自分を見捨てていると感じたのでしょう。この事件の根本的な要因は彼女が受けた虐待ですが、精神病院への入院という事態によって彼女は絶望したと言っても過言ではないと思います。

万引き癖が悪化した末に……母親が5歳の息子をマンション13階から落とした理由(デイリー新潮/石井光太)

「夫の愛情を独占する息子が許せない」息子を窓から投げ落とした母親の二度の“残虐な行為”(文春オンライン/石井光太)

実母に性行為を見せつけられ、黙って喘ぎ声を聞いていた…息子を殺した母親が幼少期に受けた“性的虐待”(文春オンライン/石井光太)

そして、この母親は解離性障害でパーソナリティー障害であると診断されていますが、私は特に解離性同一性障害(多重人格)ではないかと推測しています。主人格が知らないうちに副人格(交代人格)が行動している場合、必然的に虚言癖と見られてしまいます。また、彼女が受けた性的虐待は、記憶に留めている以上の強姦被害だった可能性もあります。被害にあった子供が解離して、最悪の記憶を封印していることは少なくありません。

社会は、機能不全家族と心的外傷を理解し、不適切な養育を受けている子どもにもっと目を向けなければなりません。さもなければ、こうした不幸な事件がなくなることはないでしょう。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編
ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編
スポンサーサイト



2021-06-21 : 解離性同一性障害/解離性同一症/多重人格(DID) : コメント : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

カレンダー

01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -

推薦図書

ブログ内検索

アルバム

にほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ にほんブログ村 家族ブログ 家庭崩壊・機能不全家族へ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ アダルトチルドレンへ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 解離性障害(解離性同一性障害など)へ

人気ブログランキング