性的虐待・近親姦の基礎知識-17/研究

ジュディス・ハーマン氏は、サバイバーの協力によって、近親姦の被害については20年前とは比べ物にならないほどに理解が深まったと語っています。しかし一方で、近親姦加害者については、彼らの沈黙や秘匿、あるいは否認によって20年前と同程度しか理解していないとも述べています。それでも、多くの研究者が粘り強く調査を続けた結果、加害者は精神障害などではなく、社会的に認められた職業に就いているものの、性的な強迫観念や強迫行動の兆候を示すとわかりました。そして、性犯罪者に共通している事実でもありますが、犯罪は一人に対する行為ではなく、複数に対する行為である場合が多いと判明しています。

「多くの研究者がポルノグラフィーは性犯罪者の内的世界への王道であることを発見してきた。この発見は非常に頻繁に繰り返されて信頼性が高いため、今では加害者の心理的アセスメントの基盤として広く受け入れられている。(中略)この方法を使って、ある研究者グループは調査した近親姦加害者のほとんどが、自分の子どもにだけ性的興味を抱くとは限らない小児性愛症者(pedophile)であることを発見した。事実、これらの父親の半分近く(44%)が、よその子も虐待したことがあることを認めていた」。

また、彼女は最後に過誤記憶について反論を行なっていますが、VOCAL(児童虐待法被害者の会)やFMSF(過誤記憶症候群財団)、エリザベス・ロフタス氏などがどのように事実をねじ曲げてきたのか解説しています。ジュディス・ハーマン氏自身も他のあらゆる犯罪と同様に、性的虐待について虚偽の申し出がなされることはあると認めています。しかし、児童の性的虐待事件を綿密に調査した研究によれば、偽りの訴えが起きる頻度は2〜7%だそうです。過誤記憶について多少聞きかじった程度で、性的虐待を矮小化しようとするならば、性犯罪者と変わらないマインドだと自覚しましょう。

 
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2016-09-07 : 情緒的虐待/身体的虐待/性的虐待 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

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