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性的虐待・近親姦の基礎知識-11/代弁

近親間の被害に遭った子供が、親などを刑事事件で訴えるという事例は、日本では稀だろうと予想します。子供が被害を訴えても母親は「なかったこと」にしようとするのですから、母親が加害者を守ろうとしなかったとしても警察には黙っているはずです。しかし、アメリカでは加害者を罰する体制が整っており、その重要な役割を果たす「アドボケート」という職種が存在します。「父-娘 近親姦『家族』の闇を照らす」の第10章では、近親姦が起きた家族と司法や警察、保護施設などがどのように向き合うべきか解説されています。

「被害児のアドボケート(権利擁護者代弁)とは、子どもの心理的欲求と複雑な法制度の両方を理解している人のことである。この人は、司法手続きが継続する間、子どもとその母親に寄り添って、情報を提供したり精神的な支えになったりする。子どもが警察官や検察官から事情聴取されるときに同席したり、法廷で証言するときに付き添ったりもする。そして、今何が起きていてこれから何が起こりそうかということを説明する。つまり、子どもと法制度の間の通訳の役目を果たすのである。また、子どもは必ず危機に直面することになるが、そのときにもこの人が相談にのってくれる」。

「アドボケートの存在が娘の立場を強くした結果、娘ではなくて父親の方が法的な対決から降りるというケースが増えてきている。あるアドボカシー・プログラムでは、スタッフが扱った近親姦事件のうち父親が有罪を認めたケースが75%にのぼると報告している。近親姦を犯す父親は妻や娘を威嚇して自分の言い分を通すことに慣れている。だが、アドボケートの助けを借りた娘が威嚇されることを拒むと、父親の空威張りは崩れることが多いのである」。

日本でも「アドボケート」の役割を弁護士が担っている場合がありますが、まだ限られた地域でしょう。それでも、この考え方は、被害者が成人後に民事訴訟を提起する場合に応用できると思います。本人が加害者と直接対決するのは困難ですが、支援者が加害者と対峙して、追い詰めることは可能です。証拠で立証することが不可能であっても、なだめすかして加害者の口を割らせるスキルがあれば、しっかりと損害賠償を勝ち取れるはずです。

 
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2016-08-24 : 情緒的虐待/身体的虐待/性的虐待 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

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