性的虐待・近親姦の基礎知識-10/秘密

「ほとんどの近親姦の被害者は、秘密を打ち明けたいと願いつつ、同時にそうすることを恐れている。幼いころには、救われるという希望より恐怖の方が強いのが普通である。ほとんどの女の子は、近親姦の秘密が見つかるのを恐れ、家族外の誰にもそれを話そうとしない。彼女たちは、頼れるものは何もなく、秘密を打ち明けることで大変なことが起きると思っている」。

「父-娘 近親姦『家族』の闇を照らす」の第8章では、冒頭で被害者の気持ちが説明されています。それは、児童を保護する施設などの関係者に理解して欲しいからでしょう。ほぼ全ての被害者は口を噤んでしまいます。場合によっては記憶を封印して、自ら「なかったこと」にしてしまいます。被害が発覚したとしても、誰かが共感してくれたとしても、その子供は家族を失うか、加害者と暮らし続けなければならないからです。

この本が出版された1981年のアメリカでは、現在の日本よりも性的虐待に対応する仕組みができていますが、それでも現場が適切に対応できるケースは少なかったようです。この章では、加害行為を認めない父親と加害者をかばう母親に、どのように支援すべきか、あるいはどのように法的処罰を与えるべきか、実際の事例に基づいて提言しています。結果として、現在のアメリカでは、かなり体制が整っているように思います。

はたして、日本の児童保護施設や家庭裁判所の職員は、性的虐待や近親姦について十分な知見を持っているのでしょうか。外面の良い親は家庭内の犯罪を認めないでしょう。被害児童の保護とは、ただ単に施設で生活させることではありません。解離症状を知らなければ、親の一方的な解釈で「虚言癖」にされてしまいます。機能不全家族を正しく理解していないと、適切な対処はできないのです。十分な体制を整えている支援者も一部にはいるようですが、児童を保護する立場にいるより多くの方々に勉強して欲しいと私は望みます。

 
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2016-08-22 : 情緒的虐待/身体的虐待/性的虐待 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

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