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性的虐待・近親姦の基礎知識-8/隔離

「父-娘 近親姦『家族』の闇を照らす」の第5章では、父親から近親姦被害を受けた40人の女性を調査した結果について解説されています。単なるアンケートではなく、手紙をやり取りしたり面接したりして、家庭の状況を詳しく探っています。彼女らに共通した認識として以下の文章があります。

「父親がその家の支配者であることにまったく疑問の余地はなかった。家での父親の権威は絶対的で、それはしばしば腕力によって明確にされた。また、父親は家族の社会生活の全権を付与され、家族の女性たちを事実上社会から隔離することが多かった。しかし、家族の内部では恐れられているこれらの父親が、外部の人びとの目には温厚な人物として映り、立派な人という印象を与えることさえあった。」

「これに加えて、私たちの情報提供者が育った家族は伝統的な性別による役割分業に強く固執していた。彼女たちの母親はほとんどが専業主婦で、経済面で完全に夫に依存していた。(中略)いずれにしても、独立して生計をたてることを現実的な選択肢にできるほどの技能や経験をもつ母親は一人もいなかった。」

「家出した少女のうちの三人は追跡されて捕らえられ、『手に負えない子ども』として病院に入院させられた。だが、この入院期間中に彼女たちの近親姦の既往は明るみに出ていない。また、里親の斡旋や全寮制高校への入学を希望することによって家から逃れようとした少女も三人いた。しかし、彼女たちもまた成功しなかった。」

これは、典型的な機能不全家族です。特に、家族を社会から隔離して秘密を守ろうとする父親と囲い込まれて満足している母親の姿が浮かび上がってきます。娘に自由を与える気がありません。こうした父親は、娘が結婚しても監視を続け、自分の影響力が衰えないように無言の圧力をかけ続けます。そして、母親はその父親に同調して、恋人や夫に触発された娘が反旗を翻さないように干渉し続けます。なぜなら、精神的に社会から隔離しなければ、真実を暴かれてしまうからです。

 
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2016-08-10 : 情緒的虐待/身体的虐待/性的虐待 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

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