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人格障害と発達障害

精神医療の診断基準となるDSM(アメリカ精神医学会が作成する精神障害の診断と統計マニュアル)では、脳神経などの機能的な原因ではなく、心理的な原因によって対人関係などに問題を抱えている人を人格障害(パーソナリティ障害)として括っています。しかも、曖昧で主観的な要件に基づいて、境界性パーソナリティ障害であるとか、反社会性パーソナリティ障害であるなどと、10種類もの細分化がなされています。

パーソナリティー障害(人格障害)(KOMPAS:慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト)

この基準は、精神科医にとっては診断しやすい目安と言えるのでしょうが、当事者にとっては必ずしも有益ではありません。なぜなら、科学的な根拠が乏しいからです。科学的な根拠が曖昧なのに、薬剤を投与するための病名を付けられ、根本的な要因がおざなりにされかねないからです。その人が、人格に問題を抱えているという状況は、ある程度判断できるでしょう。しかし、私は、健常者とされる人々と人格障害とされる人々に線を引けるとは思えません。根本的な原因は乳幼児期の心的外傷であり、その反応が青年期以降に表面化しているのだから、「障害」という分類自体に違和感を覚えます。さらには、英語の「disorder」は「障害」と訳していいのかという疑問も持っています。

そして、人格障害と同様に分類されているのが発達障害です。環境化学物質の影響で脳神経に損傷があるとしても、その程度は千差万別であり、症状とされる特長も多岐に渡ります。しかも、愛着障害との錯誤もある上に、不適切な養育が状況を悪化させる原因になり得るのです。ということは、人格障害とされる人々の中には、発達障害に起因して愛着障害に陥り、人格障害に発展したというケースもあるはずです。DSMのように細かく分類する意図は理解できますが、それは医療側の都合にすぎません。我々はそうした都合に振り回されないように、一人ひとりの当事者と向き合うべきです。

 
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2015-11-13 : 境界性パーソナリティ障害/境界性人格障害(BPD) : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

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