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「殺してでも借りてこい」と母に命じられた祖父母殺害事件の控訴審/控訴棄却

昨年3月に、埼玉県川口市で祖父母を殺害して現金を奪った当時17歳の少年の控訴審判決が、今日言い渡されます。事件の背景に、母親の育児放棄や公園での生活といった壮絶な生い立ちがあったようです。私は「親子三代に関係する殺人事件」と題してこの事件に触れていたのですが、以下のニュースでは丁寧な取材が行なわれていました。

祖父母殺害、少年が拘置所で告白 公園暮らし、壮絶な生い立ち(TBS NEWSi)

Listening:<記者の目>埼玉・少年の祖父母刺殺事件=山寺香(毎日新聞さいたま支局)

やはり母親との共依存が見られ、親への思慕が殺人さえいとわない少年を作ったのです。少年は自ら生活保護を求めたのですから、児童養護施設で生活させるような判断はできなかったのでしょうか。母親も被虐待児だったろうと想像しますが、役所や児童相談所がもう一歩踏み込んでいれば、少年だけでも救えたのではないかと思います。事件前に義父は失踪し、母親は強盗罪で服役中らしいですが、少年の妹はどうしているのでしょう。また、子供を捨てた実父にも責任があると私は考えていますが、相変わらず責任を問われません。

両親に恵まれなかった少年には育て直しが必要です。もし、少年がこのまま刑務所で暮らしたならば、30代で出所して、再び罪を犯してしまう可能性が高まるでしょう。少しでも健全な養育を与え、コミュニケーション能力の改善を図らなければなりません。機能不全家族の連鎖を絶たないと、こうした事件はなくならないのです。虐待を受けた少年の回復を願っています。

※「殺人事件の30%は親族間」は「2013年の殺人事件は親族間が53.5%」と訂正しています。

<9月4日19時追記>

19歳少年、二審も懲役15年 埼玉・川口の祖父母殺害(河北新報)

高裁は控訴を棄却しました。二人を殺害したという事実を重視したのでしょう。不当とは思いませんが、裁判官は機能不全家族を理解していないと感じました。そもそもの原因は殺された祖父母にあったはずです。「(自分の親を)殺してでも(金を)借りてこい」と息子に言った母親を育てたのはこの祖父母です。母親は息子を連れて殺害現場に行き、金銭を強盗しています。健全な養育を受けていれば、母親もこんな人間にはならなかったでしょう。

そして、この判決は不平等です。裁判所は子供を殺した親に執行猶予を与えるくせに、親から虐待を受けた末に祖父母を殺害した少年に刑事罰を与えました。あまりにもバランスを欠いていると言わざるを得ません。

殺人犯に執行猶予判決
殺人犯に執行猶予の続報「娘との同居 私も命がけ」
精神障害者が加害者であるという視点
執行猶予という相場

 
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2015-09-04 : 機能不全社会 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

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