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神戸連続児童殺傷事件の加害少年生育歴-2

加害少年は、幼稚園の年長組でいじめられても反撃せずに逃げ回っている一方で、いじめられた相手ではない小さい女の子の頭を石で叩いたことがあるそうです。この事件では、少年は3人の女の子の頭をハンマーで殴って殺傷していますが、幼児期にその芽はあったわけです。強い者には歯向かわず、弱い者に鬱憤を向ける態度も、親に支配されて感情を抑圧せざるを得なかった証拠です。

また、弟二人と喧嘩になった場合には、常に少年が母親から厳しく叱責されていました。少年は、親の叱責がとても恐ろしく、泣いて見せると親の怒りが収まるのを知って、悲しいという感情がないのに、先回りして泣いて逃げる方法を会得したそうです。どうやら母親は話し合いができなかったようです。子供が納得できるように諭すという方法があるのを知らなかったのでしょう。これでは、少年のコミュニケーション能力が養われるはずがありません。

小学校3年の時には、根は大変優しいが、超照れ屋。怒られることに過敏で、心を出せない子。本当の情緒が育っていない。母親は「スパルタで育てました」と言っていた、と学校は明かしたようです。少年は作文にも、母犬から引き離された飼い犬について記述したり、母親を「魔界の大魔王」だと記述したりしています。そのうち少年は、「お母さんの姿が見えなくなった。以前住んでいた家の台所が見える」等と言い、様子がおかしくなって医師の診察を受けました。

医師は、母の過干渉による軽いノイローゼと診断し、「親のしつけが厳しすぎる。早まって口出ししたり、過去のことをくどくどと言わず、子供の性格を理解した上でしつけをしなさい」と指導しています。母親は、押し付け的教育を改め、少年の意思を尊重しようと心掛けたそうですが、そんなに簡単に変われるでしょうか。親が叱る状況は減ったようですが、少年は親に対し、内心を悟られないように常に気を付けて仮面をかぶって対応するようになり、親に決して甘えようとはしませんでした。生育歴を辿ると、少年の孤立が良く分かります。

 
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2015-04-29 : 機能不全社会 : コメント : 3 :
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Re: 「世に問う」ことについて-2
「ダメダメ家庭の目次録」の管理人さん、こんにちは。

法曹界の人々は頭が固くて、感受性が低いんですよね。私は、このブログや出版物とは無関係な民事訴訟を複数経験していますので、閉鎖的で社会常識が欠如した法律業界をよく知っています。その中にあって、少年事件を多く扱い続けたこの元判事は異端であり、自らが突破口になろうとしたのだと思います。

家族、両親の機能不全ぶりを理解するのは簡単ではありませんが、神戸のこの家庭が普通に捉えられてしまうことにこそ問題の本質があります。公開を批判している弁護士は、その批判によって公開が必要であると実証しています。こうした理解しかできない社会に対して、問題提起がなされたわけです。

奈良の事件の著者は色々と物議を醸していますが、不確かな情報に基づいた主観が多いのではないでしょうか。仰る通り、こうした主観を排除するためにも、最も事実に近いと思われる情報の公開が必要です。
2015-05-01 09:53 : 清水賢一 URL : 編集
「世に問う」ことについて-2
(エラーが出たため、一部伏字にしたうえで分割して書き込みました)
続きです。

「世に問う方法は他にあったのではないか」
2006年に奈良県で、進学校の男子高校生が、自宅に放火して継母などが焼死した事件がありました。この事件に関して、「僕はパパを○○ことに決めた」というタイトルの本が、かつて出版されていました。内容が、調書をそのまま引用していることなどが問題視され、出版中止となりましたが、この本に関する状況とよく似ている印象を受けます。

「世に問う」ためには、
1)できるだけ不特定多数の人の目に触れる媒体に掲載すること
2)客観的具体的な記録を引用すること
3)再発防止のための視点を提示し分析すること
そして、
4)関係者のプライバシーに最大限配慮すること
が必要であるかと思われますがこのうち2)と4)は、相反する可能性が非常に高くなります。
1)の観点から、文芸春秋という雑誌への掲載は、妥当なものであろうかと私は思います。
専門的な書籍であれば、1)を満たしにくくなります。
3)についてですが、これに乏しいと、上記のような、
「(公表するデメリットを)上回るほどの必要性や相当性があったといえるかどうか」
というような批判を受けることになるのでしょう。その反面、著者のバイアスを最小限にできるメリットはあると言えるでしょう。

当面の間、物議をかもす記事ではあるのでしょうね。
ただ、月刊誌ですので、原則として再版はないでしょう。
そのあたりが、かつての「僕はパパを○○ことに決めた」に関する状況をふまえた上で、今回の件を「世に問う」方法を模索した結果であったと言ってしまえば、少し穿ち過ぎでしょうか。
2015-04-30 08:57 : ダメダメ管理人 URL : 編集
「世に問う」ことについて-1
こんにちは。
「ダメダメ家庭の目次録」の管理人です。

私は、文芸春秋のその記事をまだ読んではいないのですが、記事に対する批判はあろうかと思われるため、検索してみました。
そして、「ああ、やっぱりだな」と思われる記事が出てきました。

「文藝春秋が掲載した神戸児童殺傷事件『家裁審判決定』全文――少年法の趣旨に反する?」
http://www.bengo4.com/topics/3011/

「当事者である元少年・被害者遺族に対する影響を考えると、決定文を公開することは、それらの影響を上回るほどの必要性や相当性があったといえるかどうか疑問である。」
というのがその趣旨であると私は理解しています。

この批判記事の中では、
「少年の生育歴自体にそれほど特異な部分が多いわけでもなく、むしろ、少年の異常な言動が列挙されているだけで、そこから『社会(私たち)が何を学ぶべきなのか』について、着眼点の示唆を含む分析の記載はあまりありませんでした。」
とあります。

「生育歴自体にそれほど特異な部分が多いわけでもなく」
出発点がここなのですね。要するに、「普通の成育歴であった」と。
まずは、「普通のこと」「どこにでもあること」で流してしまいがちなエピソードから検証していく必要がありましょうに。
批判記事の筆者が女性であることも影響しているのかもしれません。
どうしても、母親の立場に立ってしまいがちになるのではないでしょうか。
「私は普通の子育てしかしていない」という感じで。

「着眼点の示唆を含む分析の記載」
法曹界の専門家あるいはマスメディアの関係者が、機能不全家族問題に対してどのような視点を持っているか、というと、あまり多くは期待できないのではないかと思われます。
2015-04-29 23:05 : ダメダメ管理人 URL : 編集
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

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