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オウム真理教とナチス、IS(イスラム国)

オウム真理教は特別な存在でしょうか。松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚は詐欺師として特別に優れていたのでしょうか。信者は狂信者で、特別な価値観を持っていたのでしょうか。そんなわけがありません。この世に特別な人間なんて存在しません。けれども、彼ら彼女らには共通点がありました。無条件の愛情を受けて養育されていないであろう生育歴です。たまたま機能不全家族に生まれ育ち、負のスパイラルに陥ったがために、困難な人生を歩むことになったのです。

アーリア人種の優越を唱え、反個人主義、反自由主義、反民主主義、反議会主義、反マルクス主義などを実践したナチスは、党首ヒトラー一人では成立しなかったはずです。当時のドイツの大人は、子供の頃に心理的、身体的な虐待を受けており、幼少期に抑圧されていた感情が、同じ被虐待児であったヒトラーを熱烈に支持させました。心理学者アリス・ミラーは「闇教育」という言葉で説明していますが、かつてのドイツでは、親が子供に責任転嫁するような養育が、幼少期から行なわれていたそうです。つまり、機能不全家族が多数を占めた結果、ヒトラーのような独裁者が誕生し、親への復讐の代わりに戦争を起こしたのです。

現在も、IS(Islamic State/イスラム国)という集団が、世界各国から若者を呼び寄せています。ISは、イスラム教スンニ派を中心としてイスラム圏を統一し、イスラム法に則った国家を樹立しようとしているそうです。けれども、実際には殺人集団と化しており、掲げている思想信条に意味があるとは思えません。指導者のバグダディの生育歴は不明ですが、彼はイラク戦争でアメリカに不当に拘束されています。その怒りを晴らすために、道具として宗教を利用しているのであり、同じ思いを抱えている元イラク軍の将校が戦闘を指揮しています。そこに機能不全家族に育った若者が、抑圧された感情を放出する口実を見つけて集い、テロを起こして発散していると私は想像しています。連合赤軍しかり、ヘイトスピーチしかり。

麻原彰晃が国家転覆や世界制覇を企んでいたなどという考えは、体制側が事件の拡大を防げなかった言い訳として同調した物語です。いつの時代でも仰々しい理屈とともに戦争が起きますが、本当は極めて個人的な感情の集積にすぎないと私は理解しています。その感情の大半は、受容や共感を得られずに過ごした乳幼児期に由来します。そして、その無意識を支配欲が強い指導者が嗅ぎ付けて利用するのです。だから、あらゆる虐待の犠牲者を減らせれば、無意識によってテロや戦争を回避する社会を作れるはずです。

 
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2015-04-20 : 機能不全社会 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

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