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オウム真理教・井上嘉浩の生育歴

幹部信者であった井上嘉浩死刑囚は、幼少期から仏教との接点があり、高校生の頃にはオウム真理教と深く関わり始めます。大学入学という建前で上京後に教団内で出世していきますが、それとともに教団が犯したほぼ全ての凶悪事件に関わっていきます。以下は、彼の母親が著した手記ですが、母親は井上が2歳頃に自殺未遂しています。

息子の生い立ち

この手記を読む限り、井上は酷い虐待を受けていたわけではありませんし、母親は異常な感覚を持ち合わせているとも思えません。しかし一方で、支配的な父親と服従する母親の間に、絶え間なく諍いがあった状況が浮かび上がります。ということは、一見してわかるような問題はなかったかもしれませんが、子供が両親から守られ愛される家庭ではなかったのです。そして、それは井上自身の手記にも、はっきりと記されています。

「オウム死刑囚”井上嘉浩”の獄中手記」門田隆将(ノンフィクション作家)、『文藝春秋』2014年2月号(宇宙そのものであるモナド)

井上がユートピアにあこがれた理由のひとつは、幼稚園の頃の家庭不和だそうです。父親は家で暴れて、大声をあげ、卓袱台をひっくり返していました。そして、タバコも酒もギャンブルもしない父親だったために、彼は家でくつろげなかったようです。「父のような生き方をしても幸福はない」と思い、中学生の頃に理想の大人像が描けなかったとあります。

そこに麻原彰晃が現れたわけです。まだ、10代後半の若者にとって大人に見える人物が、自分の求める理想像を演じたのです。愛情飢餓の若者が何を欲しがっているのか、麻原は体験として熟知しているのですから簡単です。井上はイチコロだったでしょう。麻原に父性を求めて信仰を深めたつもりが、実際には父親と同じような支配的な男に、条件付きの愛情で絡めとられてしまいました。この構図は井上嘉浩だけではなく、カルト宗教に惹かれる多くの若者に共通している心理のはずです。

 
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2015-03-27 : 機能不全社会 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

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