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PTSDと尊厳

PTSD理論は、ベトナム戦争の帰還兵に共通して見られた症状に端を発しています。原則として、1回あるいは短期間の衝撃的な出来事を原因とする症状に向けて作られた理論です。簡単に言ってしまうと、自分の命が脅かされるような事件、事故、天災に遭って、自分の命を守ろうとする反応が起きるわけです。私の交通事故も同様で、ノックアウトパンチの一撃によってダウンしたので、パンチが飛んでくる前に避けるようになりました。

さて、強姦被害に遭った場合もPTSDと同様の症状が現れる場合があります。親密な相手との性行為に対して怒りが湧いてきたり、性行為ができなくなったり、その反対に性的逸脱行動をとるようになったりします。性行為に嫌悪感を感じたり避けたりするのは、危険を避けるという意味でわかりやすいです。しかし、性的逸脱行動、つまり不特定多数とのセックスなどに陥ってしまうのはなぜでしょうか。それは、自分の尊厳を取り戻すためだと考えられています。

自分が受けた被害を矮小化するために、セックスなんて些細なことだと思い込もうとする。加害者が男であるならば、自分の身体を武器として多くの男を支配し、軽蔑しようとする。あるいは、自分は汚れていないと確かめようとする。こうした様々な感情が潜在意識として作用しているのです。つまり、これもPTSDにおける反応です。

私の交通事故による被害の場合、危険が伴う反応を避けるためには、自動車やバイクに乗らないという選択肢があります。けれども、私はそういう選択はせずに、運転する楽しみを捨てません。きっと、逃げたくないのでしょう。もしも、運転しなくなったら、理不尽な事故に屈することになります。PTSDの反応は確かに厄介ですが、意識下に潜む情動を昇華している段階だと考えてはいかがでしょうか。PTSDとは尊厳を守るための過程なのかもしれません。

 
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2014-12-21 : 解離性同一性障害/解離性同一症/多重人格(DID) : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

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