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支配欲を満たす監禁事件

埼玉県朝霞市で行方不明になった女子中学生が、東京都中野区で約2年ぶりに保護されました。良かったですね。自殺未遂した犯人の「いい子」ぶりが報道されていますが、事件の真相はまだ十分に明らかになっていません。被害者の少女には、今後C-PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)の症状が現れるかもしれませんが、関係者が適切なケアをするよう望みます。

さて、監禁事件は決して珍しい出来事ではありません。9歳の少女を自宅で9年間も監禁していた「新潟少女監禁事件」を思い浮かべた方は多いでしょうが、それ以外にも「監禁王子」と呼ばれた男が北海道と東京で若い女性を繰り返し監禁していたり、最近では自称イラストレーターの男が岡山県倉敷市で小学5年生の女児を誘拐して監禁していたりします。

今回の事件はわかりませんが、これらの事件に共通しているのは父親の無関心と母親の過保護です。そして、比較的裕福な家に生まれ育ち、働かなくても生活が成り立ち、監禁に適した部屋をあてがわれていることです。つまり、精神的には親から捨てられており、社会に認めてもらえる居場所もなく、支配対象を必要として犯行に及んだわけです。こうした心理について、新潟青陵大学臨床心理学研究科の碓井真史教授は、以下のページでわかりやすく説明しています。

東京都少女監禁事件の犯罪心理学(心理学総合案内こころの散歩道)

溺愛と過保護の心理/金を与えるだけの父・溺愛する母(心理学総合案内こころの散歩道)

 
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2016-03-30 : 機能不全社会 : コメント : 0 :

無差別テロは拡大自殺

またヨーロッパで自爆テロが起きました。過激派組織IS(イスラム国)が犯行声明を発表しています。テロリスト達は、ヨーロッパの白人が十字軍を中東地域に派兵し、その後も世界を植民地化し、第一次世界大戦後に中東を勝手に線引きしたのだから、自分達が正義だという理屈を与えられているのでしょう。

しかし、ISは占領した地域の女性を連れ去って、奴隷として売買し、凄惨な性暴力を加えています。戦争が起きると性暴力も起きてしまうという歴史的な事実はありますが、性暴力を肯定している宗教はないはずです。男尊女卑が文化として残っているとしても、両性の存在によって種を存続できるので、宗教上は女性も大切にされるでしょう。だから、ISはただの反社会的な暴力集団にすぎません。

テロの原因として、歴史的な宗教の争いや人種差別などが語られますが、それはジャーナリストや学者が人の本質に目を向けていないせいです。真っ当な養育を受けた者が、無差別テロを起こすでしょうか。乳幼児期から怒りや哀しみを溜め続け、将来を描くこともできず、居場所を失った子供が成長してテロリストになるのです。彼ら彼女らにISが手を差し伸べたから、口実を得て自爆を図りました。

つまり、秋葉原で起きた無差別殺傷事件と何ら変わりはありません。親に対する怒りや哀しみを自分一人で表現するのではなく、注目を集めるために周囲も道連れにしました。こうした自暴自棄な殺人や自殺、あるいは警察や軍隊などに殺されることを目的として起こす事件を「拡大自殺」と呼びます。毎日のようの親子が殺し合っている日本で、ISの名を借りて同様のテロを起こす日本人が現れても不思議ではありません。

受容や共感を親から得られなければ、人の痛みはわかりません。自分の感情をいつも押し殺していたら、誰かを傷付けても平気でいられます。乳幼児期に自尊心を培えないと、自分の人生を大切にできなくなります。世界中で軍備に費やしている予算の数パーセントでも子供の養育に回せば、現在よりも遥かに平和な世界を築けるでしょう。

 
2016-03-28 : 機能不全社会 : コメント : 0 :

リベンジポルノが表す共依存と機能不全家族

三鷹ストーカー殺人事件の裁判がやり直され、殺人罪などに問われた元交際相手の池永チャールストーマス被告(23)に懲役22年の判決が下されました。ストーカー行為はかなり以前から社会的に認識されていましたが、「リベンジポルノ」という犯罪が注目されるようになった事件です。

差し戻し前と同じ懲役22年 東京地裁立川支部判決(産経ニュース)

リベンジポルノの背景には、支配と被支配という対人関係が存在します。裸の写真を送れと男性が要求するとは限らず、女性自ら送るような事例もあるそうです。男性は恋人の弱みを握ろうという目的で、女性は自分だけを見ていて欲しいという願いの現れでしょう。そこには、かまってもらうために要求したり、送りつけたりする一方通行のコミュニケーションも垣間見えます。

また、リベンジポルノに限らず、写真を見せたがる、共有したがる心理には強い承認欲求が隠されています。プリクラが普及した頃から、一緒に写真を撮る行為が踏み絵のようになり、仲間であるかないかといった線引きが行なわれるようになりました。リベンジポルノは、裸という秘密を共有するので特に承認欲求が満たされるのでしょうか。

いずれにしても、裸の写真を送り合う関係とは、お互いに束縛しようとする関係です。共依存の典型だと私は捉えています。そして、こうした行為を行なう若者が増えている現状は、機能不全家族が増えている状況の反映だと思っています。乳幼児期にたっぷりと構ってもらえなかった子供が、リベンジポルノの被害に遭うと認識しましょう。

 
2016-03-25 : 機能不全家族 : コメント : 0 :

ショーンK氏は演技性パーソナリティ障害ではないか

「ショーンK」と名乗っている経営コンサルタントが話題になっています。芸名は「ショーン・マクアードル川上」ですが、本名は「川上伸一郎」だと明らかになりました。本人が認めた学歴詐称だけではなく、経営コンサルティング業にも実体がないと判明しています。さらには、ハーフではなく生粋の日本人で、整形ではないかという疑惑まで浮上しています。

ここまで嘘をつけるとは驚く他ありません。私も多くの人と同様に、中身のないコメントとルックスに胡散臭さを感じていたのですが、ここまでするか?といった印象です。事実が判明した後のショーンK氏の弁明を聞きましたが、その語りからも自分に酔っている様がありありと感じ取れて、彼の心の病の根深さを確信できました。自分と向き合う、事実と向き合うという姿勢が皆無です。

おそらく、彼は子供の頃からそうやって生きてきたのでしょう。「ホラッチョ」というあだ名が示すように、少年期には既に自分を偽って生きる術を身に付けていました。乳幼児期から、自分の存在そのものを両親に受け入れてもらえなかった結果です。日常的に親のコントロールを受け、親の虚栄心を満たすために利用されて、彼は最高の学歴や地位を欲したのでしょう。「いい子」でなければ、親に愛されないから。

ある臨床心理士は、彼が「反社会性パーソナリティ障害」ではないかと持論を展開していました。私はその臨床心理士を信用していないのですが、ショーンK氏は「演技性パーソナリティ障害」だと思います。パーソナリティ障害という診断や分類にさほど意味はないのですが、反社会性の場合は憎悪の塊となって、野獣のように社会に襲いかかります。理性が機能しない状況です。

しかし、ショーンK氏は理性を上手く使って最高の演技をしていたわけです。そして、これほどの虚偽にもかかわらず罪悪感を抱いているようには見えません。感性を麻痺させて、情動を抑圧して生きるしかなかったために身に付いた能力です。信頼に基づくコミュニケーションを知らないから、他人だけではなく自分も騙せるのです。

 
2016-03-23 : 境界性パーソナリティ障害/境界性人格障害(BPD) : コメント : 0 :

子供の養育費を強制的に徴収する国々

「子供の養育費に目を向け始めた報道」と題して、2月3日にこのブログで取り上げた記事「子供と貧困 養育費」(朝日新聞)の続報が3月7日にありました。今回は子供の養育費をどのように徴収しているか、海外の事例を中心として報じています。

多くの先進国では、親権が両親に与えられるとともに、養育費の負担も両親の義務となっています。私は当然だと思いますが、日本の現状よりも遥かに先を行っているという感じです。法律や行政の仕組みは様々ですが、どの国でも子供のために強制的に養育費を徴収しており、払わない場合はペナルティや刑罰が科されるようです。

先日の「日本死ね!」というツイートに関する騒動で明白になってしまいましたが、安倍総理は「一億総活躍社会」などというスローガンで外面を良くしているだけです。「子供の権利」という視点を持っていません。子供が活躍する社会こそ健全な社会であり、その持続によって誰もが活躍する社会になります。50年後に人口1億人が活躍するためには、様々な面において子供の権利を守らなければならないと肝に銘じるべきです。

20160309121734911.jpg (朝日新聞2016年3月7日朝刊)

 
2016-03-21 : 結婚・育児 : コメント : 0 :

自分が解離しているかもしれないと思っている方へ-6

解離症状を改善する過程では、失われていた記憶や感情を取り戻す必要が出てきます。心理的な抑圧を解き放ち、怒ったり哀しんだりして自己表現を行ない、心身に癒しを与えるために。しかし、解離してまで封印した記憶や感情が心地良いわけがありません。回復した記憶や感情は、往々にして希死念虜をもたらします。

だから、記憶や感情を取り戻す前に、奥深くの情動を癒せた方がダメージが少なくなります。催眠療法は、そうした側面で有効な手法だと私は考えています。催眠によって無意識にコンタクトできれば、麻酔をかけて手術を行なうように患部を取り除けます。あるいは、傷を負っている子供の人格を慰め、痛みを共感し、存在を受容してあげられれば、その子は明るさを取り戻して、負の情動の影響を軽減できるでしょう。

つまり、解離はタイムマシンです。心に傷を負った子供の頃には解決できなかった出来事を将来に先送りして、態勢が整った段階で対処しようとするカプセルのような役割です。パズルをひとつ一つ埋めるように、生育歴を辿って自分の人生から失われた記憶や感情を修復しましょう。

 
2016-03-18 : 解離性同一性障害/解離性同一症/多重人格(DID) : コメント : 2 :

自分が解離しているかもしれないと思っている方へ-5

解離症状は、乳幼児期から少年期に受けた心の傷が下地となると考えられます。そして、その心的外傷を出発点とすれば、解離症状以外にも様々な症状が想定されます。何らかの嗜癖に陥っていたり、自傷行為をやめられなかったり、自己嫌悪感に苛まれていたりと。それらは自分を大切にするように育てられなかった結果で、哀しい現実から目を背けるために解離という方法を身に付けたわけです。

子供が心的外傷を受ける家庭とは、どんな家庭でしょうか。そう、機能不全家族です。ある程度健全な養育を受けていたならば、戦場を体験するといった特異な環境にでも置かれない限り、解離症状が現れるはずがありません。なぜなら、普通の生活を送る上で、記憶と感情と意識を分断するような必要がないからです。

現在、解離症状に困惑しているとしても、過去には解離が必要だったのだと受け入れてください。自分は感情を抑圧して生きるしかなかった子供だったと気付いてください。あなたがそうならざるを得なかった環境から自分の身を遠ざけてください。そして、解離症状だけではなく、生育歴や対人関係、問題行動など自分を取り巻く全ての状況について学んでください。人生の回復はそこから始まります。

 
2016-03-16 : 解離性同一性障害/解離性同一症/多重人格(DID) : コメント : 2 :

自分が解離しているかもしれないと思っている方へ-4

「解離性障害」は解離を主な症状とする包括的な括りであり、精神医療ではいくつかの分類を行なっています。しかし、解離とは明確に線を引けるような症状ではないし、分類は極めて主観的な治療者の判断に委ねられています。しかも、「特定不能の解離性障害」という定義とは言えないような分類まで行なわれ、一方で、境界性パーソナリティ障害(BPD)においても解離症状が含まれているのです。

つまり、これらの事実が示すように、表面的な症状は手掛かりにすぎず、分類に応じた原因があるわけでもありません。病気として対処するためには、全体像をはっきりさせて、解離を生じさせている心的外傷を深く掘り下げる必要があります。ところが、解離とは自分を守るための仕組みなので、深く掘り下げるということは解離という防護壁を破ることにもなります。解離するほどの心的外傷とは重傷の部類であり、中でも解離性同一性障害(DID)は極限状況の生存者の中でも最も重い心的外傷とされているほどです。

だから、解離症状は簡単になくならないし、短期間で対処しようとしてはいけません。5年、10年、あるいはそれ以上の期間が治療には必要になると認識してください。それでも、解離症状は必ず改善して、最終的にはなくせます。DIDの場合であっても、各人格間で意思疎通ができるようになり、完全統合に至るでしょう。解離症状への対処は人生を回復する行程です。

 
2016-03-14 : 解離性同一性障害/解離性同一症/多重人格(DID) : コメント : 2 :

自分が解離しているかもしれないと思っている方へ-3

解離症状は一定ではありません。人としての個体差があるのは当然として、一人の症状であっても、時間や言動、意識の浅さなどはその時々で異なります。ある解離性同一性障害(DID)の方は「結晶」という言葉を使っていましたが、結晶として固まっている状態から緩くてふわふわした状態まで、意識と無意識は不安定に繋がっているのではないかと私は想像しています。

具体的には、人格として明確に存在する意識が現れる場合もあれば、ある出来事の記憶を失っていたり、情動が無意識として働きかけたりする場合もあるわけです。私が実際に体験した事例としては、副人格の昼間の活動が主人格には全く記憶になく、主人格は夕方まで眠っていたと思っていたことがあります。あるいは、深夜に7歳の基本人格と話した内容を、朝起きた主人格が夢として記憶に留めていたこともあります。また、ただ単にパートナーの意識が朦朧として歩けなくなったこともあります。

このあたりは本人にはわからないはずなので、近親者が実際に遭遇しなければ把握しにくいでしょう。専門家とされる人達は解離性障害を抱えている当事者と生活を友にしているわけではないので、出版物でも具体的な記述は少ないと思います。身近に支援者がいるのであれば、不安かもしれませんが、解離に相当する言動があるかどうか相談してみてはいかがでしょうか。

 

2016-03-11 : 解離性同一性障害/解離性同一症/多重人格(DID) : コメント : 2 :

自分が解離しているかもしれないと思っている方へ-2

解離は、自分を守るために脳が勝手に働く現象で、危機を回避する仕組みです。まともに受け止めたら耐えられないほどの辛い出来事を心理的な負担として感じないようにします。その心理的な負荷が大きい場合には記憶を封印してしまい、負荷が繰り返された場合には解離しやすくなります。

また、解離は抑圧した感情を昇華する仕組みでもあり、ストレスが高じた結果として怒りや哀しみなどを爆発的に放出します。私は、解離に対する知識がない段階では「錯乱状態」だと受け取っていましたが、それはパートナーの意識が朦朧として暴れるような状況に陥っていたからです。

多くの精神科医は全く理解していませんが、解離症状を抑えてはいけません。こうした精神科医は何の根拠もない向精神薬を処方して状況を悪化させます。薬漬けにされる典型的な流れです。本人にとっては自分の意識をコントロールできない状況なので、誰かに何とかして欲しいと思うのは当然です。しかし、日本の精神医療を前提とすれば、安易に頼るのは危険な行為です。自分自身で十分な知識を備えてから、薬物を使わずに傾聴で対処できる医師や臨床心理士を探しましょう。

 
2016-03-09 : 解離性同一性障害/解離性同一症/多重人格(DID) : コメント : 7 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 前編

ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録 後編

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