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人生には「敗北感」も必要です

もうかなり以前のことですが、ジャーナリストの筑紫哲也氏(故人)は、少年少女のスポーツの流れとして「勝つことにこだわりすぎている」とコメントしていました。私はその番組を見ていて、「この人は本気でスポーツに取り組んだことがないんだろうな」と思ったのですが、サッカーで全国大会に出場した友人も同様の感想を抱いていました。筑紫氏の見解は、勝利至上主義になって、体罰を含む厳しい練習が横行したり、試合や練習に生活が縛られたりするといった弊害が出ているというものです。

私は、遊び半分でスポーツをやっても、それほど楽しくはないし、得られるものも少ないと考えています。勝利を目的としなければ惰性で練習するようになるでしょう。レジャーや健康維持としてのスポーツならば、それでいいかもしれません。けれども、思春期頃に全精力を傾けてスポーツに取り組めば、自己肯定感を高められ、仲間との連帯感も深まります。そして、全力を出すためには、勝つことにこだわる必要があるのです。たとえ負けたとしても、それまでの過程に大きな意味を見出せます。

いつの頃からか勝ち負けをはっきりさせないような教育が広がってしまいました。運動会では、走るのが速い子同士を競わせて、走るのが遅い子に配慮するとも聞きます。果たして、それは健全な教育でしょうか。人生には「敗北感」も必要です。負けたからこそ、今度は勝とうという意欲が湧きます。何が足りなかったのか、負けた原因を考えます。自分と同じように努力した勝利者を讃えられます。敗北は、勝負を避けていたら得られない、価値ある経験を与えてくれるのです。

 
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2015-07-31 : 結婚・育児 : コメント : 0 :

適度な「ストレス」を与えましょう

近年、ストレス耐性が低い若者が多いと感じます。近年というよりも、もう20年位前から増え始めた気がします。「近頃の若者は……」という言葉が表す、昔から存在する価値観の相違などとは異なり、社会性の低さを感じるのです。仕事などで接していても、自分が気に入らない状況に対してすぐに嫌な顔をしたり、自分の考えを粘り強く説得しようとしなかったりと、人や物事と向き合おうとしない姿勢が気になります。

若者がそうした傾向を持つ理由は、過保護に育てられたからではないでしょうか。幼少期から親が困難を取り除いてしまい、彼ら彼女らは親の意向に従ってばかりだったのでしょう。親はいつでも望みを叶えてくれるし、文句を言うこともなくせっせと金品を与えてくれる。その一方で、親は自己満足を得るために子供と取引して、子供が自ら過保護を求めるように操作を繰り返す。そんな生活を20年も続けていれば、それが当たり前の社会だと子供は認識します。だから、自分に過保護にしてくれない社会に適応できないのです。

人は他者と社会を形成して生きる動物です。他者と関係する以上、摩擦は付き物です。その摩擦を回避したり低減したりするために、お互いの理解を深める努力が必要になります。そのためには、幼少期から本音でコミュニケーションする訓練を積み、困難に対処する能力や努力する能力を身に付ける必要があります。つまり、適度なストレスを与えなければならないのです。

ところが、子供を過保護に育てる親は、些細な出来事であっても「子供がかわいそう」だと考えて、庇護しようとします。けれども、それは親が無意識に抱えている寂しさの現れであり、子供に見捨てられる不安を解消する行為に他なりません。子供を道具にしているという意味において、やはり虐待だと私は捉えています。子供に過保護に接している親には到底理解できないでしょうが、ストレス耐性は生きていく上で欠かせません。

 
2015-07-29 : 結婚・育児 : コメント : 0 :

「いい子」は褒め言葉ではありません

「あらー、いい子ね」と言って幼児を褒めている大人が大勢います。幼児を叱る時に「悪い子はダメよ」とか「悪い子になっちゃうよ」と言って脅す大人も大勢います。では、「いい子」とはどんな子でしょうか。「悪い子」はいるのでしょうか。何気なく使っている言葉であっても、子供を養育するという視点に立てば、使っていい言葉といけない言葉があると私は考えています。

「いい子」という言葉には、その子の行ないを肯定する意図があると思いますが、これでは人格に対する評価になってしまいます。同様に「悪い子」も行ないを否定する意図のはずですが、人格攻撃になってしまいます。「よくやったね」とか「偉いね」とか、あるいは「よくないよ」とか「ダメだよ」と言動に対して素直な言葉を発すれば十分なはずです。まだ人格を形成し始めたばかりの子供ですから、どんな言動があったとしても、その子に対する評価は全肯定すべきです。

そして、「いい子」を多用する親に限って、乳幼児期から子供に自分の感情を押し付け、自己満足を求めて子供を操作します。子供は、親の要求に応えれば「いい子」で、不満を感じさせたら「悪い子」にされるのです。そうやって育てられた子供は、健全なコミュニケーションを体感できず、親への承認欲求が満たされないまま大人になってしまいます。

最近では「いい子症候群」という言葉も使われているようですが、いい子を演じるように仕向けられた大人が増えているようです。裏返せば、幼少期から心理的に抑圧され続けた大人、つまりアダルトチルドレンが増加しているということでしょう。「いい子」の呪縛から子供を解き放てば、もっと自由で生きやすい社会を築けるはずです。

 
2015-07-27 : 結婚・育児 : コメント : 0 :

脳の地図を作るよりも大切なこと

脳の地図を作ろうという壮大な計画が進行しています。確かに、正確で根拠のある治療には貢献するでしょう。けれども、最終的には脳神経1本1本まで機能を把握するつもりのようで、その実現に必要な時間と費用は膨大に膨れ上がりそうです。

脳の地図作りめざせ! 回路の全容つかみ、病解明へ(アピタル)

脳の地図というわけではありませんが、医療を研究する組織には莫大な税金が費やされています。もちろん、有意義な研究が大半でしょうが、こうした研究の必要性について大局的な見地から検討されているのでしょうか。多くの科学者は自分の研究を極めることにしか興味がなく、政治家や官僚は自分の権益にしか興味がなさそうなので心配です。

日本医療研究開発機構に1248億円、医療研究予算2.7%増(医療・化粧品物流.com)

科学や経済の発展によって、平均寿命が伸び、社会は安定し、日常生活は便利になりました。しかし、そうした状況と比例するほどに、人々の幸福感が高まっているとは思えません。宇宙の研究にも莫大な予算が割かれていますが、もう十分ではないかと私は思います。iPS細胞のような期待できる研究には力を注ぐべきですが、科学以前に対処できる施策に予算を割いた方が、費用対効果が高いのではないでしょうか。

健全な養育が全ての子供に提供されれば、その子供が成長して健全な社会を形成します。健全な社会では事故や事件が減り、医療や福祉や行政に必要となる費用が減ります。誰もが自分の能力を高めることができれば、納税額は増えるはずです。化学物質を規制すれば、様々な病気を減らせるかもしれません。派手な成果に目を奪われるのではなく、地道な積み重ねに社会資本を投入すべきです。

 
2015-07-24 : 精神医療・精神薬・カウンセリング : コメント : 4 :

元少年A「絶歌」が示す愛着障害の根深さ

神戸連続児童殺傷事件の加害者が出版した「絶歌」について、「決定全文」を公開した井垣康弘元判事が、現在発売中の文芸春秋誌上で見解を述べています。簡単に言ってしまうと「育て直しに失敗した」と言わざるを得ない状況と判断されたようです。「絶歌」の内容に関して各所で酷評されていますが、どうやら元少年Aは自分と向き合った真摯な心情を公開したわけではなさそうです。というのも、私はまだこの本を読んでいません。自分で買う気にはならないので、地元の図書館ですぐに予約したのですが、まだ順番が回って来ません。

井垣元判事によれば、彼は自分の生育歴について少しも振り返っていないそうです。しかも、「母親を憎んだことなんてこれまで一度もなかった」「僕の起こした事件と母親には何の因果関係もない」と言い切っているというのです。私は驚くとともに、妙に納得しました。矛盾しているようですが、彼は愛憎の「憎」を表現できないのでしょう。それほど親への思慕は強い。自分が育った家庭がどれほど機能不全であったのか頭で理解したとしても、親に愛されたいという子供の感情は、その愛を獲得できるまで永遠に消えないのです。

医療少年院では、関係者がかなり努力をされたようですが、少年院を出た後に元少年Aは自ら関係を絶ってしまいました。これも思慕の現れでしょう。自分を育て直そうとしてくれた擬似的な母と父を選べば、実の母と父を捨てることになります。実の両親を否定して生きる段階まで、元少年Aは育っていなかったわけです。愛着障害は根深い呪縛になってしまいます。今回の結果は残念でなりません。私は、親から心的外傷を受けた子供は、精神的に親を捨てなければ回復できないと考えています。その考えを実現するためには生半可な努力では足りないのだと、元少年Aに思い知らされました。エンパワーメントには何が必要なのか、探し続けるしかありません。

bunshun1508.jpg 文芸春秋(2015年7月10日発売号)

 
2015-07-22 : 機能不全社会 : コメント : 2 :

嬰児5遺体が発見された事件の真相は?

嬰児の遺体を遺棄したとして死体遺棄容疑で逮捕した女性の自宅から、別の嬰児の4遺体が見つかったという警察の発表がありました。報道では僅かな情報しかありませんが、それでもこの事件の不可解さにいくつも疑問が生じます。

自宅物置にえい児4遺体=別の遺棄容疑で逮捕の女—愛媛県警(時事ドットコム)

近所の住人が何人も妊娠に気付いているのに、同居していた父親は気付かなかったのでしょうか。突然、娘のお腹の膨らみがなくなっても、この女性の父親は何とも思わなかったのでしょうか。彼女は誰にも言わずに、自宅以外で出産していたのでしょうか。嬰児5人の父親は誰でしょうか。今後、出産後に嬰児を殺害した容疑がかけられると思いますが、5人の子供を殺害し、自宅に死体を遺棄していたならば、同居していた父親が気付かないはずがありません。では、なぜ父親は事態を放置していたのでしょうか。

私は、尊属殺人規定を廃止する端緒となった1968年の栃木県矢板市で起きた事件を思い浮かべました。私が想像過剰なだけならその方が良いのですが、半世紀後に同様の事件が起きたならば、この国の将来に暗然とします。さて、下記の書籍は絶版になったために高価な値段がついていますが、カスタマーレビューだけでも必読だと思います。東京高裁裁判長の発言は唖然とするどころか、頭がおかしいんじゃないかと思えます。

2015-07-20 : 機能不全社会 : コメント : 2 :

佐世保女子高生殺害の加害少女は自閉症スペクトラムか

自閉症と発達障害の原因は環境化学物質であるという、科学者のエビデンスをいくつもご紹介しましたが、このブログにその記事を掲載している最中に、佐世保女子高生殺害事件の加害少女が医療少年院に送致されるという報道がありました。裁判長は少女について「共感性障害や、特異な対象への過度な関心が認められる」とし、発達障害の一種である重度の自閉症スペクトラム障害(Autistic Spectrum Disorder:ASD)と認定したそうです。

刑罰効果ない…佐世保事件、少女を医療少年院へ(YOMIURI ONLINE)

今回の決定では「同障害が非行に直結したわけではなく環境的要因も影響した」と述べているものの、重度のASDとされたならば、そうした人物は凶悪犯罪を犯すという偏見や誤解を助長しかねません。近年、発達障害や自閉症スペクトラムという診断を受けている子供が急増している状況は、世界的に確認されています。しかし、日本の殺人事件数は1958年以降下がり続けているのです。ASDによって共感力が損なわれているとしても、この事実に照らせば「ASDは殺人事件には全く関係がない」ということにはならないでしょうか。

殺人事件被害者数(年次統計)

そもそも、著名な児童精神科医が事件以前に加害少女の主治医になっていたのです。だとすれば、その児童精神科医がASDという診断を下して、周囲が支持的な養育を行なうことで事件を回避できたはずです。あるいは、子供に向精神薬を服用させる児童精神科医ですので、その薬の影響も有り得ます。今回の決定は、長期に渡る専門家の鑑定に基づいた判断ですが、ASDという曖昧な状況を意図的に作ったのかもしれません。人格形成途上にある18歳未満にはパーソナリティ障害という診断を行なえませんし、知能の高い彼女が正直に鑑定を受けたかどうかはわかりません。一方で、刑事処分に耐えられる状況にはないでしょう。

だから、とりあえずASDとして、様々な対処が可能になるように配慮したのではないでしょうか。まだ真実は明らかになっていません。私はこの事件について何度もコメントしてきました。彼女が父親から性虐待を受けていたのではないかという仮説を前提に。彼女が心を開く相手を見つけられなければ、事件の真相は永遠に闇に葬られてしまいます。医療少年院の限界はあると思いますが、関係者が真摯に養育に取り組まれるよう願っています。

佐世保女子高生殺害事件に関する記事は以下の通りです。
殺人事件と機能不全家族近親姦被害と犯罪精神医療と事件社会的な成功と自己評価敢えて、死者に鞭打つパプアニューギニアで娘が父親の首を切断佐世保同級生殺人で二度目の精神鑑定
2015-07-20 : 機能不全社会 : コメント : 2 :

自閉症・発達障害の原因は化学物質-6

ベルトラン・ジョルダン博士は、一卵性双生児と二卵性双生児では自閉症の一致率が異なるという根拠によって、自閉症スペクトラムには遺伝的な要因が強く影響していると主張しています。私も85%と10%という数値を見て、直接的な原因ではないとしても、遺伝子が作用しているのではないかと思いました。しかし、先日紹介した黒田洋一郎氏(分子細胞神経生物学/中枢神経毒性学)と木村—黒田純子氏の論文では、遺伝子が要因となるという説を明確に否定していました。以下は部分的な引用ですが、原文では一卵性双生児の事例についても詳細に反論されています。(リンク先はPDFファイルです)

自閉症・ADHDなど発達障害増加の原因としての環境化学物質――有機リン系,ネオニコチノイド系農薬の危険性(上)

(ここから引用)
日米欧における自閉症,ADHD,LDなど発達障害児の増加は著しく,遺伝要因でなく何らかの環境要因が増加の主な原因であることが確定的になってきた。発症の基本メカニズムは共通で,特定の脳高次機能に対応する機能神経回路の不全と考えられ,どの神経回路(シナプス)形成に異常がおこったかによって,症状が決まる。

自閉症“原因”遺伝子の発見競争が始まってしばらくたったとき,シナプス結合の接着蛋白・ニューロリジン(Neuroligin)遺伝子(図4,図5参照)の塩基配列変異が発見され,自閉症関連遺伝子で最も有望と考えられた。しかし,この遺伝子変異もすぐに少数の自閉症児だけに見られることがわかり,さらに,“言語遺伝子” としてマスコミで騒がれたFOXP2など多くの関連遺伝子候補にも一般性はまったくないことが確定し,現実にも「自閉症“原因”遺伝子はない」と,研究者は確信するようになった。真の原因遺伝子がないだけでなく,この遺伝子変異があれば,かなりの子どもが自閉症になりやすいという,強い自閉症関連遺伝子もめぼしいものはないらしい。

脳高次機能をささえる多様な遺伝子群の発現の微妙さ,環境からの影響を受けやすいことを考えると,高血圧や糖尿病などいわゆる「生活習慣病」と同様「なりやすい体質」すなわち「発症しやすい遺伝子背景」があると理解したほうがよい。

(ここまで引用)

自閉症・ADHDなど発達障害増加の原因としての環境化学物質――有機リン系,ネオニコチノイド系農薬の危険性(下)

(ここから引用)
有機リン系やネオニコチノイド系などの農薬類は,直接神経系をかく乱し,子どもの脳発達を阻害する可能性が高い。さらに農薬だけでなく,PCB や重金属(水銀,鉛など)といった神経毒性のある環境毒性化学物質との複合影響が危惧される。

われわれ日本人は,ほぼ全員多数の環境化学物質に曝露しているのである。これらの環境化学物質と発達障害児の症状の多様性との関係も綿密な調査研究が必要である。しかし自閉症やADHDなどの発達障害の原因として,農薬や環境化学物質との厳密な因果関係を完全に証明することは,複雑極まりないヒト脳研究の中でも,技術的にもとりわけ困難である。

一方,有機リン系農薬,PCB,鉛,水銀などは既に疫学調査により発達障害のリスク因子であることが明らかになっており,放置することは発達障害児を将来にわたってますます増やす可能性が高い。

すべての子どもの健やかな発育,ひいては日本社会の将来につながる重要課題として,農薬や環境化学物質についても予防原則を適用し,危険性の高いものは使用禁止にするなどの国レベルでの施策が必要であろう。

(ここまで引用)

素人でもある程度の内容を把握できる、非常に説得力がある論文です。自閉症スペクトラムに関心のある方には一読をお勧めします。果たして、一般的な精神科医や臨床心理士は、科学者のこうした見解を知っているのでしょうか。無責任な風説の流布はやめて欲しいですね。誰もが天動説を信じていた時代にコペルニクスは地動説を唱えました。ハンセン病や水俣病では、遺伝するという迷信によって差別が広がりました。私達は、科学的な論文を冷静に受け止めるべきです。

 
2015-07-17 : 精神医療・精神薬・カウンセリング : コメント : 0 :

自閉症・発達障害の原因は化学物質-5

自閉症スペクトラムが先天的な障害であると考えている人は多いと思います。先天的という言葉を普通に解釈すれば、遺伝するかどうかは別として、突然変異も含めて遺伝子に原因があるということです。卵子や精子、もしくは受精卵が既に傷付いていたとしても、その傷が化学物質に起因するのであれば「先天的」とは言わないはずです。まして、受精卵が分裂する過程は成長であり、子宮内の出来事に起因するならば後天的な障害です。さて、分子生物学者で、最新の自閉症に関する遺伝子診断などにも詳しいベルトラン・ジョルダン博士が「自閉症と遺伝」という講演を行っています。

自閉症の遺伝子診断は幻想 フランス分子生物学者が講演(福祉新聞)

まず、この講演では「予防接種ワクチン原因説」が間違っていると説明されています。確かに、予防接種を受けた子供が自閉症になるという説は科学的に否定されました。しかし私達は、人生で何回もワクチンを投与されたり、魚食や環境汚染で直接水銀を取り込んだりしています。そうやって水銀を蓄積した両親から生まれた子供に言及しているわけではありません。また、母子の関係も原因にはならないとしていますが、育てにくさに起因して不適切な養育となり、子供の症状が悪化してしまう可能性を排除しているわけでもありません。

そして、「神経生物学的要因説」が原因だとは必ずしも断定できないとしつつ、「遺伝的要因説」を主張しています。その根拠は、一卵性双生児と二卵性双生児では自閉症の一致率に大きな差があるというものです。ところが、これほどの専門家であっても「自閉症は数多くの遺伝子が関与する非常に複雑な疾患であり、個々の遺伝子がおよぼす影響ははっきりしないことが分かったのです」「自閉症を引き起こす唯一の遺伝子があるのではなく、多くの遺伝子が自閉症に関わっていることが分かってきました」「自閉症になる決定的な遺伝子が見つからないということです」と解説しています。つまり、数多くの遺伝子が要因の可能性があるが、原因とは認められないと宣言しているのです。

 
2015-07-15 : 精神医療・精神薬・カウンセリング : コメント : 0 :

自閉症・発達障害の原因は化学物質-4

このブログでは、自閉症や発達障害の原因が化学物質であるとして、臭素系難燃剤、フタル酸エステル、BPA(ビスフェノールA)、ペルフルオロ化合物、殺虫剤、ネオニコチノイド系農薬、重金属(有機水銀/鉛)、有機塩素化合物(PCB/ダイオキシン)、喫煙を取り上げました。私は素人なので科学者の発表を信じるしかないのですが、これら以外にも原因になり得ると考えられている化学物質が存在します。

以下は、遺伝子組換食材に使用される農薬の「グリホサート」と自閉症の関係について紹介されているブログです。マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が、農薬の主要成分であるグリホサートの使用量、使用作付耕作地面積の増大と、小児自閉症の発生率に相関関係あると報告しています。グリホサートをアマゾンで検索したら、一般家庭で使うような除草剤が山ほど出てきました。

遺伝子組換食材の影響―自閉症―(臨床栄養士のひとり言)

上記の報告では、食材に残存するグリホサートが腸内細菌に影響を及ぼし、自らの腸内細菌によって供給されるはずの芳香族アミノ酸が乳幼児に供給されなくなると指摘しています。その腸内細菌については、カリフォルニア工科大学も研究結果を発表しています。腸内細菌が作り出す「4EPS」と呼ばれる分子によって、微生物が自閉症の一因となる可能性が明らかになったというものです。

自閉症、腸と脳のつながり明らかに(ナショナルジオグラフィック日本版)

そして、「妊娠期間中の母体にのみ葉酸サプリメント摂取が奨励されたこと」が自閉症の原因であるという説も存在します。「自閉症がこれほどまでに増えた原因は、統計的にみるとおそらく化学物質による汚染が第1の原因かもしれません」という但し書きは付いていますが、必ずしも否定しきれない理論だと思います。

自閉症児が増えた本当の原因(臨床分子栄養医学研究会)

もう、こうなってくると何が何だかわかりません。しかし、自閉症スペクトラムが複雑で多様な症状であることからすれば、むしろ当然だと言えるかもしれません。というよりも、人の脳は膨大な神経が相互に作用しているわけで、自閉症スペクトラムを何かの枠に収めようとする考え方が間違っているのでしょう。ヒトの脳は宇宙に匹敵するほど未知の領域です。

 
2015-07-13 : 精神医療・精神薬・カウンセリング : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

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