児童相談所の能力不足

また、児童相談所の能力不足が明らかになりました。船戸結愛ちゃんを助ける機会はいくらでもあったのに、結果的に死に至らせてしまいました。結愛ちゃんに対する傷害容疑で逮捕された義父の船戸雄大容疑者は、同様の傷害容疑で二度も書類送検されていたにもかかわらず、なぜ一緒に暮らすことができたのでしょうか。少しでも子供の立場で考えられるなら、母親との関係を構築する以前に結愛ちゃんを緊急避難させるべきでした。

父親は“要注意人物” 5歳女児虐待死はなぜ防げなかったのか(文春オンライン)

そして、今日も同様のニュースが報じられています。十分な食事を与えられずに1歳9か月の男児が死亡していました。認可外保育所が再三指摘していたのに、北上市職員は適切な対応をとっていません。

男児に何も与えず、未明まで外出…1歳衰弱死(YOMIURI ONLINE)

残念ですが、この先も同様の事件が起きるのでしょう。一部の児童相談所は、健全な養育を知らない親がおり、不適切な養育は代々連鎖していると知らないようです。加害者と共依存関係にある母親は、共犯になるか見て見ぬ振りをすると知らないようです。被虐待児を助けられるのは、その子と接した真っ当な大人しかいないと理解していないようです。

 
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2018-06-07 : 機能不全社会 : コメント : 0 :

「身体はトラウマを記録する」読後感想その3

私が感想を述べるよりも、本書の内容について適切に解説されている文章があります。本書の最後に掲載されている、浜松医科大学児童青年期精神医学講座教授の杉山登志郎氏による「解説の試み」です。出版元の紀伊国屋書店かアマゾンの「なか見!検索」で全文読めるといいのですが、残念ながら確認できないので一部を以下に引用します。

 本書は、凡百のトラウマに関する啓発書とはちがう。本書は、自伝的な要素を有し、著者の精神科医としての、そしてトラウマに関する世界的な研究者としての歩みがそのまま記されている。

 さらに彼は、慢性のトラウマや強烈なトラウマにさらされた脳が通常とは異なる働きを作り上げて行くことを、最新の脳科学や脳画像法を駆使して解明して行く。そうして積み上げられた実証を伴うデータの集積によって、一見脈絡のない不可思議な症候群が、すべてトラウマによって引き起こされた脳の変化に基づくものであることが示され、なぜ従来の治療法が無力であるのかも、脳の働きに遡って明らかになる。また薬物療法の限界も示される。

 本書は日本でも、トラウマに向き合わざるを得ない人々にとって信頼できるテキストとなるだろう。それはこんな人々である。ドメスティック・バイオレンスや子ども虐待に向き合わざるを得ない人、少年非行や少年犯罪、薬物中毒、性被害・性加害、社会的養護、里親・里子、貧困、すべての精神疾患、怠学、不登校に関わる人々。つまり学校教師、ソーシャルワーカー、児童養護施設や児童自立支援施設で働く人、精神科医、臨床心理士、弁護士、裁判官、警察官、検察官そして政治家。まさに私たちの社会は今、トラウマを強く意識しなくては何もできない時代を迎えようとしているのである。

 私は我が国が、ヴァン・デア・コークが目標としてかかげる、子どもの健康なそだちへの予算を増やし、虐待の連鎖を断ち切るために家族への包括的な早期からの有効な支援を実現し、将来の社会的予算を減らすことができる社会に向かってほしいと切に願う。


 
2018-05-07 : 精神医療・精神薬・カウンセリング : コメント : 0 :

「身体はトラウマを記録する」読後感想その2

本書のテーマは「トラウマ」であり、題名に「脳・心・体のつながり」とあるように、DSMが分類しているような疾患とは一線を画して解説しています。それは、表面的な症状の問題ではなく、脳神経の形成と具体的な言動の繋がりを示しているからです。そして、脳画像などで検証した統計に基づいて効果を判断した結果、DSMの分類とは整合性がとれなくなったためだと思われます。

べッセル・ヴァン・デア・コーク氏は数多くの重度の心的外傷患者と接していますが、例えば「境界性パーソナリティ障害(BPD)」とか「解離性同一性障害(DID)」という名称では診ていません。本書の終盤でDIDの臨床事例に触れますが、あくまでもトラウマにどのように対処したかという紹介になっています。

また、トラウマを生じさせた原因として戦争や虐待などに言及はするものの、その原因について深掘りしているわけでもありません。おそらく、そうした出版物は既に存在するので、敢えて追求していないのでしょう。それよりも、現時点でトラウマの解消に効果があると思われるいくつもの手法(EMDR、ヨーガ、ニューロフィードバック他)にページを割いているようです。

 
2018-05-05 : 精神医療・精神薬・カウンセリング : コメント : 0 :

「身体はトラウマを記録する」読後感想その1

時間がかかりましたが、べッセル・ヴァン・デア・コーク著「身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法」を読了しました。これまでに述べているように、心的外傷(トラウマ)を理解するための必読書だと位置付けられるでしょう。

様々な情報に接していると、精神的な不調は、その不調を抱えている本人に責任があるかのごとく患者に接している精神科医が多いと感じます。また、アメリカ精神医学会が策定した「精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, DSM)」を鵜呑みにして、製薬会社の言いなりになっている精神科医が大半ではないかとも思っていました。

本書について俯瞰した感想としては、精神医療に関する出版物として、そもそもの視点が異なると私は考えています。これまでの精神医療の特徴は症状ばかりに目を向けており、真の原因について探求する姿勢が欠けていたのではないでしょうか。「木を見て森を見ず」という状況が長らく続いていたというのが私の印象です。しかし、本書は、人として心的外傷にどう取り組むべきかという根本的な問いから出発しているように思います。

 
2018-05-03 : 精神医療・精神薬・カウンセリング : コメント : 0 :

悪い団塊世代と毒父の共通点

機能不全家族を形成している毒父には団塊世代が多いと私は感じているのですが、その団塊世代について適確に解説されている文章がありました。常に自分が偉いと思っている「俺様じじい」は本当に迷惑ですね。家族だけではなく、社会が被害を被っています。

ウチの父に見る「悪い団塊世代」の特徴

機能不全家族に育った方がこうして分析すれば、毒親を無視しやすくなるかもしれません。親と心理的に縁を切ったり、遠ざけたりするためには冷静な判断が必要です。感情的になるのはやめましょう。

 
2018-05-01 : 機能不全家族 : コメント : 0 :
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プロフィール

清水賢一

Author:清水賢一
境界性パーソナリティ障害・解離性同一性障害であるパートナーとの約7年間の生活を「ちゅーしても、いいよ 親の支配から生還した真由美の記録」として出版しました。私が彼女の心のトラブルに気付き、その原因が次第に明らかになり、 彼女が事態を受け入れていく実話です。様々な出来事がありましたが、現在では安定した状況となり、毎日問題なく過ごせています。私の経験を元に、機能不全家族の連鎖を絶って被害者が回復できるように提言します。

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